
手紙の結び方|心に残る締めくくりの言葉と例文集【保存版】
2026年08月07日 15:17
手紙を書き終えたのに、「最後は何と書けばいいのだろう」と手が止まってしまった経験はありませんか。
本文は書けても、「よろしくお願いいたします」だけでは物足りない気がしたり、何かもう一言添えたいと思いながら、適切な言葉が見つからなかったりすることは少なくありません。
実際に手紙の講座でも、本文を書き終えたところで手が止まり、「結びの言葉が思い浮かびません」というご相談をよくいただきます。
この記事では、心に残る結びの考え方をはじめ、健康を願う言葉、祈りや願いを込める言葉、未来につながる言葉など、さまざまな締めくくりの例文をご紹介します。
結びの言葉の書き方を知ることで、相手の心に温かな余韻を残す一通を書くヒントになれば幸いです。
目次
1.手紙の結びが大切な理由
2.手紙の結びは3つの「気持ち」で考える
-健康を願う言葉
-祈りや願いを込める言葉
-未来につながる言葉
3.3つの気持ちを組み合わせると、より心に残る結びになる
4.手紙の結びで気をつけたいポイント
5.よくある質問(FAQ)
6.まとめ
1.手紙の結びが大切な理由

最後の一文が、手紙全体の印象を左右する
手紙を書くときは本文に時間をかける一方で、結びは「よろしくお願いいたします」や「ご自愛ください」など、いつもの言葉で済ませてしまう方も少なくありません。
手紙の結びは、読み終えた後の印象に残りやすい部分です。
人と会ったときも、別れ際に笑顔で「ありがとう」「また会いましょう」と声を掛けられると、気持ちよくその時間を終えられます。反対に、別れ際がそっけないと、楽しい時間だったはずなのに少し寂しい印象が残ることもあります。
手紙も同じです。
最後の一文は、本文で伝えた思いや感謝をやさしく包み込み、相手の心に余韻を残します。
だからこそ、結びは単なる「終わりのあいさつ」ではありません。
相手との時間を気持ちよく結ぶ、大切な言葉なのです。
手紙にも「別れ際」がある
手紙には、直接顔を合わせる会話のような表情や声はありません。
その代わり、最後に添える一言が、書き手の気持ちを静かに伝えてくれます。
「どうぞお身体を大切になさってください。」
「またお会いできる日を楽しみにしております。」
そんな一言があるだけで、読み終えた相手は「気にかけてもらえている」「またつながっていたいと思ってくれている」と感じるものです。
相手が読み終えたとき、どんな気持ちになってほしいでしょうか。
安心してほしい、笑顔になってほしい、また会いたいと思ってもらえたらうれしい──。
その気持ちを思い浮かべながら結びの言葉を選ぶと、手紙全体がやさしい余韻に包まれます。
手紙の結びは、形式的に締めくくるためのものではなく、相手への思いやりを最後にもう一度届ける「贈り物」です。
そんな結びがあることで、本文で伝えた気持ちも、よりやさしく相手の心に届くのではないでしょうか。
2.手紙の結びは3つの「気持ち」で考える

結びの言葉は、大きく分けると次の3つに整理できます。
健康を願う言葉
祈りや願いを込める言葉
未来につながる言葉
一つだけを選ぶ必要はありません。
「健康を願う言葉」と「未来につながる言葉」を組み合わせたり、「祈りや願いを込める言葉」を添えたりと、相手や場面に合わせて自由に組み合わせることで、自然で温かな結びになります。
健康を願う言葉
相手を気遣う気持ちは、手紙の結びとして最もよく使われる表現の一つです。
季節の変わり目や忙しい時期はもちろん、日頃の感謝を伝える手紙や久しぶりに送る手紙など、さまざまな場面で自然に使えます。
例文
どうぞお身体を大切になさってください。
お健やかにお過ごしください。
くれぐれもご自愛くださいませ。
暑さ厳しき折、どうぞご無理なさいませんように。
季節の変わり目ですので、お身体を大切にお過ごしください。
「健康を願う言葉」は、相手への思いやりが最も伝わりやすい結びです。
なお、「ご自愛」には「身体を大切にする」という意味が含まれるため、「お身体ご自愛ください」ではなく、「ご自愛ください」とします。詳しい使い方は後ほどご紹介します。
祈りや願いを込める言葉
健康だけでなく、相手の幸せやこれからの日々への願いを込める結びも、温かな余韻を残します。
お祝いや節目の手紙にはもちろん、お礼の手紙でも「これからも幸せな毎日を過ごしてほしい」という気持ちを添えることで、より印象に残る一通になります。
例文
笑顔あふれる毎日となりますように。
ご多幸を心よりお祈り申し上げます。
心穏やかな日々となりますように。
実り多き秋となりますように。
輝きにあふれる一年となりますように。
素晴らしい日々をお過ごしになれますよう、お祈りしております。
四季のある日本では、季節に合わせた願いの言葉を添えるのもおすすめです。
「実り多き秋となりますように」「楽しい夏をお過ごしください」など、季節感のある一文は、手紙全体にやさしい彩りを添えてくれます。
未来につながる言葉
結びには、「これからもよろしくお願いします」という未来への橋渡しの役割もあります。
読み終えた相手が、「また会いたい」「これからも良い関係を続けたい」と感じられるような一言は、心地よい読後感につながります。
例文
またお会いできる日を楽しみにしております。
また〇〇のお話を聞かせてください。
またお目にかかれる日を心待ちにしております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
〇〇様のお役に立てますよう、精一杯努めてまいります。
仕事では「今後ともよろしくお願いいたします」が定番ですが、親しい方への手紙なら「またゆっくりお話ししましょう」「またお会いできる日を楽しみにしています」といった言葉の方が、気持ちが自然に伝わります。
こんなひとことを添えるのもおすすめ
結びには、短いひとことを添えるだけでも、ぐっと温かい印象になります。
感謝を添えるひとこと
心からの感謝を込めて
〇〇さんとのご縁に感謝しています。
本当にありがとうございました。
ビジネスで使えるひとこと
お役に立てましたら幸いです。
ご縁をいただけましたことを嬉しく存じます。
ご期待に添えますよう努めてまいります。
3.3つの気持ちを組み合わせると、より心に残る結びになる

前の章でご紹介した3つの気持ちは、それぞれ単独でも使えますが、組み合わせることで、より自然で温かな結びになります。
たとえば、久しぶりに会った友人へ送る手紙なら、
どうぞお身体を大切に。またお会いできる日を楽しみにしています。
と、健康を願う言葉と未来につながる言葉を組み合わせることで、「元気でいてほしい」「また会いたい」という二つの気持ちを自然に伝えられます。
お祝いの手紙なら、
笑顔あふれる一年となりますように。またお目にかかれる日を楽しみにしております。
と、祈りや願いを込める言葉に未来につながる言葉を添えることで、祝福の気持ちだけでなく、「これからもご縁を大切にしたい」という思いも伝わります。
季節のあいさつを兼ねた手紙では、
季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。実り多き秋となりますように。
のように、健康を願う言葉と祈りや願いを込める言葉を組み合わせると、季節感のある結びになります。
もちろん、毎回組み合わせる必要はありません。
短い手紙なら一つだけでも十分ですし、伝えたい思いがあるときには二つ、三つと重ねてもよいでしょう。
結びの言葉は、形式を整えるためのものではなく、相手への思いやりを最後に届ける言葉です。
相手の顔を思い浮かべながら言葉を選ぶことで、読み終えたあとに温かな余韻が生まれ、その余韻が手紙全体の印象をやさしく包み込みます。
4.手紙の結びで気をつけたいポイント

結びの言葉は、ほんの一文でも相手に与える印象が大きく変わります。
難しい表現を選ぶ必要はありませんが、次のポイントを意識すると、より自然で心地よい締めくくりになります。
相手との関係に合った言葉を選ぶ
同じ「またお会いできる日を楽しみにしております」でも、恩師や取引先、親しい友人ではふさわしい表現が少しずつ異なります。
友人には「またゆっくり話そうね」、目上の方には「またお目にかかれる日を楽しみにしております」といったように、相手との距離感に合わせて言葉を選ぶことが大切です。
丁寧すぎてもよそよそしく、くだけすぎても失礼に感じられることがあります。迷ったときは、「普段その人に話しかけるとしたら、どんな言葉を掛けるだろう」と考えると、自然な表現が見つかりやすくなります。
本文との流れを意識する
結びは、本文を受け止めて締めくくる役割があります。
お礼の手紙なら感謝の気持ちを受けて健康を願う言葉を添える、励ましの手紙なら相手を気遣う言葉で結ぶなど、本文と結びがつながっていると、手紙全体にまとまりが生まれます。
反対に、最後だけ急に違う話題になったり、本文と関係のない内容を書き始めたりすると、読後の印象が散漫になってしまいます。
長く書きすぎず、さらりと余韻を残す
「もっと気持ちを伝えたい」と思うあまり、結びで新しい内容を書き加えたくなることがあります。
しかし、結びは長ければよいというものではありません。
短くても、相手を思う気持ちが込められた一文の方が、心に残ることも少なくありません。
「ありがとう」「どうぞご自愛ください」「またお会いできる日を楽しみにしております」など、短くても気持ちの伝わる言葉で締めくくることで、読み終えた後に温かな余韻が残ります。
「ご自愛ください」の使い方に注意する
手紙の結びでよく使われる「ご自愛ください」は、「お身体を大切にしてください」という意味を持つ言葉です。
そのため、「お身体ご自愛ください」は意味が重なってしまい、不自然な表現とされています。
また、「ご自愛ください」は、日頃の健康を気遣う場面で広く使われます。療養中の方には、「どうぞお大事になさってください」など、状態に合った言葉を選ぶとより自然です。
結びの言葉に迷ったときは、「相手が読み終えたとき、気持ちよく手紙を閉じられるだろうか」と考えてみてください。
その視点を持つだけで、形式にとらわれすぎることなく、相手に寄り添った自然な結びを選べるようになります。
5.よくある質問(FAQ)
Q. 「ご自愛ください」は一年中使えますか?
はい、使えます。
「ご自愛ください」は「お身体を大切にしてください」という意味があり、季節を問わず使える表現です。ただし、暑中見舞いや年末の手紙などでは、「暑さ厳しき折、ご自愛ください」「寒さも厳しくなってまいりましたので、ご自愛ください」のように季節の言葉を添えると、より自然な印象になります。
Q. 親しい人への手紙でも結びは必要ですか?
親しい間柄でも、結びの一言を添えることをおすすめします。
かしこまった表現である必要はありません。「また会おうね」「体に気をつけてね」など、普段の会話に近い言葉でも十分です。最後に相手を思う気持ちを添えることで、温かな余韻が生まれます。
Q. ビジネスの手紙ではどんな結びが適していますか?
ビジネスでは、相手との関係や目的に合わせて、「今後ともよろしくお願い申し上げます」「貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」など、丁寧な表現がよく使われます。
形式だけを意識するのではなく、本文の内容に合った結びを選ぶことが大切です。
Q. 結びの言葉は一つだけでなければいけませんか?
いいえ、一つに決める必要はありません。
健康を願う言葉に、未来につながる言葉を添えるなど、気持ちに合わせて組み合わせても自然です。
大切なのは、「相手が読み終えたとき、どんな気持ちになってほしいか」を思い浮かべながら言葉を選ぶことです。それが、心に残る結びにつながります。
6.まとめ

手紙の結びは、形式的に終わらせるための言葉ではありません。
相手が読み終えたとき、どんな気持ちになってほしいか。
そのことを思い浮かべながら言葉を選ぶことで、手紙はより温かく、心に残る一通になります。
健康を願う言葉、祈りや願いを込める言葉、未来につながる言葉は、一つだけでも、組み合わせても構いません。大切なのは、相手への思いやりが自然に伝わることです。
最後の一文は、手紙の終わりではなく、相手との時間を気持ちよく結ぶ「締めくくり」の言葉です。
その余韻が、これからも心地よい関係を育む一通になれば幸いです。
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この記事を書いた人
文・むすびね代表 青木多香子
キャリアコンサルタントとして5,000名以上の相談に携わるとともに、「むすびね」で手紙やメッセージの文章作成をサポート。手紙講座の講師としても活動し、「自分らしい言葉で想いを届ける」お手伝いをしています。